いよいよ残り2戦となり、佳境にさしかかったMotoGP2006。ランキング2位のロッシの猛追に、わずか13ポイントの差でトップをキープし、逃げ切りたいN.ヘイデン(ホンダ)の争いが期待されたこのポルトガルGPは意外な結果で幕を閉じた。
王者ロッシはポールスタート。ここしばらく表彰台から遠ざかっているヘイデンも負けじと3位スタート。ロッシ、エドワーズ(ヤマハ-Motul)、ヘイデン、ペドロサ(ホンダ)の順で迎えた5周目、ヘイデンを抜きにかかったペドロサが転倒。なんとチームメイトかつポイントリーダーのヘイデンにを巻き込み、2台ともリタイアとなるホンダにとって最悪の展開となってしまった。
これでロッシも安泰かと思いきや、昨年からMotoGPクラスを走り、未だ表彰台にも届かなかったエイリアス(ホンダ)が20周目にロッシをパスし、トップに。ロッシとエイリアスのバトル、またロバーツJr.とエドワーズが加わった4台のトップ争いは接近戦のまま続き、一時はロバーツJr.がトップを走行するなどめまぐるしく順位が入れ替わる。最終ラップはエイリアス、ロッシ、ロバーツJr.、エドワーズの順で始まったが、最終コーナーでロッシがエイリアスをパス。逃げ切れるかと思ったがエイリアスの懸命の追い上げ、またそこへのロッシの追い上げと続き、最後はなんと10cmほど、1000分の2秒差という僅差でエイリアスの初優勝となった。
2位となったロッシだが、これでロッシはヘイデンにポイント差8ポイントでランキングトップに浮上。最終戦で2位以内に入れば6年連続チャンピオンを飾ることとなる。
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