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スーパーモノでの活躍を初め、「OVER」の名は海外でも有名なトップブランドです。
常に最高のモーターサイクルとそのメカニズムを追求し続けるOVERのスタッフ。
発想を形にするワークショップ内部。着々とニューマシンの組立が行なわれています。
スーパーモノでの世界タイトル獲得の記憶も新しいオーバーレーシング。
シングルから4気筒までの幅広い守備範囲や、さらにXフォーミュラなど国内レースへの積極的な参戦のお話など、レース好きならずとも思わず引き込まれる魅力的な話題満載です。

店名: 株式会社オーヴァーレーシング・プロジェクツ
住所: 〒513-0826 三重県鈴鹿市住吉 5-14-28
Tel: 0593-79-0037
Fax: 0593-78-4253
Url: http://www.over.co.jp/
レースだけでなく公道車にも大きく夢を広げる佐藤健正社長にお話をうかがいました。
MOTUL: まず「スーパー・モノ」で世界チャンピオンを取られたときのお話を聞かせていただけますか。
佐藤:最初は96年にチャンピオンを取って、97年になるときにヨーロッパの情報というのがわからないもんですから、次の年にどの程度やっていけばいいかなというのが一番心配でしたね。
96年のときにも楽にチャンピオンを取れたわけじゃなかった。最終戦で何とか取れたという感じだったもんですから、次の年を迎えるに当たって、ヨーロッパのチームの状況もあ まりわからないじゃないですか。特にMUZのチームなんかワークス体制でやってたもんですから、その辺がどれぐらい次の年にやってくるのかなというのがわからないもんですから。
逆にそれがいいと言えば良いんですけどね、わからないもんでこっちも目一杯やっとこうというのがあ って、シーズンオフのときには96年の最終で使ったエンジンを、一番いい状態のやつを安定させようというのはあ りましたね。96年の終わりのころのエンジンは良かったんですけど、やっぱりまだ壊れてたもんですから、それを97年のエンジンは安定させる方向にもっていこうと。
特に僕らは、エンジンが壊れても日本に持って帰って直すということがほとんど不可能な状態なもんですから。簡単なオーバーホールぐらいできるんですけどね。やっぱり安定させてやらないと。1回のレースでだいたい練習、予選、決勝で250キロぐらい走るんですね。だから最低でも2レースは持つようにしようというので500〜600キロを安定して使えるようなエンジンにしようと。2レースずつエンジンを交換しようというふうに考えていたんです。


MOTUL: モチュールをお使いになられてからは、エンジンに対するトラブルは?
佐藤: 使い始めた97年以降はエンジントラブルはほとんどありませんでした。とにかくオイルに関しては、わかりやすいやつというんですか、いろいろ情報が来てて、戸惑った部分もありますが、結局日本で手に入るのもヨーロッパで手に入るのも同じ品質のオイルであって、日本でもヨーロッパでも組成のわかるオイルが良かったんです。世界中どこでも同じオイルが手に入るというのが一番の条件でしたね。
それから、ヨーロッパは寒かったり暑かったりしますよね。ですから、エンジンとか気候条件に合ったものを選べるというのも重要でした。他のチームでも、やっぱりモチュールのユーザーが多かったですし、そうゆう面でも安心でした。

MOTUL: 結果としてオリジナルのシングルマシンOV-20で世界チャンピオンを獲られたわけですね。このマシンの開発に関するお話をお聞かせください。
佐藤: もともとシングルのエンジンを積んだ本格的スポーツバイクとかレーサーレプリカみたいなバイクというのが存在しないもんですから、シングルのエンジンでレースやるにはやっぱりフレームを作らないといけないというので、何年か前からやってたんですけど、その中でシングルに関してはこのOV-20で4種類目ぐらいになるんです。やっぱりヨーロッパに行って向こうの新しいメカニズムとかを見ると、もっとシングルはシングルなりのバイクの作り方があるんじゃないかって思いましてね。
特にヨーロッパのコースは高速サーキットが多いんです。日本でやってると筑波とかがメインなもんですからあ んまり空気抵抗だとか最高速ということに関しては考えなくていいんですけど。それにエンジン自体も1レースで250キロ走るということがないんですね日本では。それがヨーロッパに行くと250キロ必ず持たないといけないし、最高速も240km/hぐらい出るようなところもあ るもんですから。モンツァだとかホッケンハイムだと240km/hを軽く越してしまうんです。さらに最高速で日本だと10何秒なんですけど、向こうだと40秒近く全開で走るんですよ。

MOTUL:ということは、エンジンに対する負担がものすごく大きいわけでもあ りますよね。
佐藤: ええ、それはもう日本の比じゃないですね。ですから最高速でエンジンがぎりぎりまで最高回転で回ってる状態を40秒以上維持できるようなバイクが必要になるわけです。オイルにとって最も過酷な条件なんじゃないんでしょうか。

 
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