「うちも最初は戸惑いましたよ」開口一番、代表の西上氏は言った。
「2001年に全日本GP250で走らせていたTZはエンジンパーツがメーカー推奨距離まで持たなかったのです。オイルの所為にしたくなかったのでいろいろトライしました。でも、もたないのです。そこで、最後にオイルを変えてみようと思いました。それがMOTULを使用するきっかけです。話には聞いていましたよ、焼けが出ないと。でも、いざ使用してみるとここまで焼けが出ないとは思ってもいませんでした。」
2001年シーズンオフにテストを重ね、完全燃焼をパワーに結びつける事と、各種エンジンパーツの消耗を低減する事を高次元で両立したオイルだと分り、それがMOTULを選ぶ決め手となった。西上氏は続ける。
「毎年エンジンは高出力を求め高回転型になっていくのです。パーツに負担がかかるのは当然のことです。それはオイルにとっても同様じゃないですか?MOTULを使ってみて驚いたのは焼けだけではなく、パーツの状態が綺麗なのです。これだったら、メーカー推奨距離は安心して使えると確信しました。」
では、焼け(カーボン)が見えない事はデメリットなのか?
「焼け(カーボン)が見えないことは、内燃機関にとっては良い事ですよ。完全燃焼している証拠ですからね。でも、これはファクトリーチームや、我々のように長年レースを行っているレーシングチームにとって、という条件がつきます。プライベーターにとっては使いづらいオイルじゃないですか?2ストロークエンジンは焼けを目安にセッティングするのがセオリーですから。現在デトネーションカウンターは、当たり前のように皆さん装着していますが、データーロガーまではみんながみんなってわけには行かないでしょう。だから、困りましたよ。お客さんにこの商品をどうやって広めようかと。やっぱり良い物は薦めたいじゃないですか?そこで、うちのデータからお客さんが実際に使う時の目安を作ろうと考えたのです。」
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