MOTUL:
どうしてやめられたんですか。
崎山:
工場出したから。工場出すまでの間は出先で。電話が入ると、前もって内容を聞いて必要な部品を手配して部品屋へ寄って取って、それから行くわけですよ。
MOTUL:
その相手の軒先でやるんですか。
崎山:
そう。外車持ってる人って大体皆ガレージ持ってるじゃない。だから、最初のスタートに連絡したのは24軒なんですよ。その24軒以外は、24軒のお客さんの紹介から増えてきただけなんです。延長線なんですよ、ずっと。最大の営業マンっていうのはお客さんですからね。その代わり、逆になったときが怖いんですよ。悪口もまた、だめになると言われるだろうし。
そんな格好から入ったのがそもそもで、会社辞めるときにお客さんのリストをもらって、そのうちのこいつ嫌い、こいつ嫌いって選んだのが24軒なんです。だから、丸
1年は食えなかったね。ディーラーとか下請け頼まれるわけですよ。でも、そういうの入っちゃうと、例えば工場出すにも楽なんですけどね、でもそれも嫌だから、
3〜 4年やって、工場見つかるまでの間は手作りで自分のお客を増やそうってことから。お客さんがあ
る程度の数字になって、それから工場を出したんです。
商売って、僕の考えなんですけど、だれでもできるんですよ。だけども、場所を構えて何してこうしてこうしてっていう、それだけの設備投資に見合う商売じゃないんですよね、修理屋なんて。だから、そういうことから考えると、やっぱり最初は資本ゼロの方がいいじゃないか。道具と腕だけで食えるってやつで。
MOTUL:
それは崎山さんのような技術的な裏付けがあるからこそできた事ですよね。
崎山:
でもお客がいなきゃそれまででしょ。
MOTUL:そこにはお客さんがいたんですね。
崎山:そうなんです。やっぱり支援者がいたんですよ。だから、あ
るお客さんは「俺が育てた」って言うもんね。そういうふうに言われた方が得なんですよ。
MOTUL:
因みに、モチュールを一番初めに取り扱ったのは何年ぐらい前ですか。
崎山:もう15年ぐらいなりますよ。15年じゃきかないんじゃないかな?。何でいいっていうのは、俺は昔から自分の車で試すわけ。それでいろんなオイル試しに使ったんだけど、モチュールは金払う価値があ
るやっていう感じだったわけ。画期的に体感できるっていうのが大きかったですよね。
MOTUL:どういう体感ですか。
崎山:
やっぱり滑らかさですよ。回転の吹き上がりが変わるとか、全然回りが違うんだもん。特に焼けてくると。それは例えば、ワーゲンのキャンピングカーとか、高回転で走る
BMWの 4気筒とか、そういう非力な馬力ですごく大きく変わるっていうのがはっきりしてるんで。だから、大型車には無理に入れろと言わないですよ。高回転・高出力・小排気量にはいいよってよく言うんですよ。トルクで走るような車にはわかんないよね。
アメリカのオイルとか、いろんなレーシングオイルとか、すべて使ったんだけど、結局真夏の箱
根なんか登っていくと油圧ゼロになっちゃったりするんだけど、モチュールはそういうことが解消したりとかね。一番は回るようになったよね。よく回るわけですよ。それが一番ね。それと、エンジンオーバーホールなんかしても全然違うんだよね。汚れ方の中がね。
MOTUL: 汚れるというのはどういう方がいいんですか。
崎山:
例えばモチュールを使ってたヘッドをばらしたら、エンジンオーバーホールすると汚れがすぐ落ちやすいとか。エンジンの内部ね。オイルが回ってる内部にスラッジがたまってるのは、まずないね。さっと洗うと落ちるよね。
MOTUL:そうですか。粗悪なオイルを使った時には、開けたときには真っ黒ですか。
崎山:
それと、ひどいのは焼けちゃってこびりついちゃって。僕が言うのは、例えば2900円、2500円と比べて、倍使えるから絶対得だって言うんですよ。例えば3000キロで無理に変えろとは絶対言わないですよ。5000〜6000キロ使って十分平気だって。そうすると、計算してみい、安いじゃん。で、いい気分になれてって言うんだよ。
MOTUL:
崎山さんの説得力でお買いになってるお客様もいっぱいいらっしゃるわけですね。
崎山:
だから必ず言うのは、無理には勧めない。この車に入れても無理かもしれないねとかね。やっぱりこの車だったらこれが合うんじゃないかとかっていう売り方ですよね。
MOTUL:
モチュールをそういうので納得していただいて入れたお客様は、何とおっしゃってますか。
崎山:皆やっぱり違うって。高いお金を払っただけの分はあ
るなと。ほとんどだね。
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